中学生の子どもの勉強、家でなんとかしたいな。
でもこの単元、見覚えがない・・・。
中2数学「四分位数」「四分位範囲」は、2021年の教科書改訂で新しく追加されました。高校から移行した内容です。
保護者世代(30代~)は高校でも習っていません。
教科書が変わって大変になったんだ。難しそう!
大丈夫です。お任せください!
「四分位数」「四分位範囲」は中2数学「データの活用」という単元に含まれ、「確率」の後、学年の最後に習います。
(四分位数の読み方は「しぶんいすう」、四分位範囲の読み方は「しぶんいはんい」です。)
この記事では【四分位数】、【四分位範囲】の順番で解説します。
最後に【練習問題】があるので、ぜひ解いてみてください!
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この記事で習うこと
・「四分位数(しぶんいすう)」には
「第1四分位数(だいいちしぶんいすう)」
「第2四分位数(だいにしぶんいすう)」
「第3四分位数(だいさんしぶんいすう)」がある。
「第2四分位数」は「中央値」ともいう。
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・「四分位範囲(しぶんいはんい)」は
「第3四分位数」-「第1四分位数」で求められる。
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例題① 第1四分位数、第2四分位数、第3四分位数とは
それでは、上の例題をもとに「四分位数の求め方」を解説していきます。
「四分位数を求めなさい」と言われたとき、答えは一つではありません。
「第1四分位数」「第2四分位数」「第3四分位数」をそれぞれ答える必要があります!
並び替えるときは、もとのデータの【すぐ下】に書くのがオススメです。
データの個数がそろっていることを確認してから次に進みましょう。
中央値とは、データの値を小さい順に並べたときの中央の値のことです(中1の復習)
3と18、6と17、8と17・・・というように、両端からセットで印をつけていき、真ん中の値を見つけましょう。
データの前半(3、6、8、8、10)に注目すると、真ん中の値が「8」であることが分かります。
同じく、データの後半の真ん中の値は「17」です。
(答え)
第1四分位数は8時間
第2四分位数は11時間
第3四分位数は17時間
テストで四分位数の単位を書かなかったらどうなるの?
「不正解」になります。
問題文を読む段階で「単位」をチェックする意識が大切です。
例題② データの個数が偶数のときの第2四分位数(中央値)
データの個数が奇数であれば、第2四分位数(中央値)はひと目で分かります。
しかし、データの個数がいつも奇数とは限りません。
中央に位置する値が2つあるときは、2つの値を足して2で割り「平均値」を求めましょう!
第1四分位数(データ前半の中央値)、第3四分位数(データ後半の中央値)についても同じように計算して求めます。
コラム:第一四分位数、第二四分位数、第三四分位数とは書かないのか
教科書や問題集で「第〇四分位数」の〇部分の表記は数字になっています。
漢字で書くと間違いになるということではなく、なぜ、数字を使うのか考えてみました。
「第一四分位数」ではなく「第1四分位数」と書く理由は?
「第一四分位数」と書くと、第「十四(じゅうよん)」分位数と読んでしまう可能性があります。
数字で書いた方が「データを四等分する」値のうち「1番目」であることが分かりやすいですよね。
教科書や問題集の表記通り「第1四分位数」「第2四分位数」「第3四分位数」と書きましょう!
四分位数まとめ
- 「四分位数」とは、データを小さい順に並べたとき4等分する3つの値。
- データ全体の中央値を「中央値」または「第2四分位数」という。
- データ前半の中央値を「第1四分位数」、データ後半の中央値を「第3四分位数」という。
例題③ 範囲と四分位範囲の違い
ここからは「四分位範囲の求め方」です。
「範囲」と「四分位範囲」の区別がつくように解説していきます!(範囲は中1数学の復習)
まず、データの値を小さい順に並び替えなきゃ!
「範囲」といえば「データの最大値」-「データの最小値」です。
「四分位範囲」は「四分位数」の「範囲」と考えてみると・・・
(答え)
範囲は11m
四分位範囲は5.5m
コラム:四分位数や四分位範囲は何のために習うのか
「四分位数」は2012年から高1、2021から中2で習うようになりました。
高校内容だったと聞くと身構えてしまいますが、言葉に慣れれば全く問題ありません。
中2で習う他の単元との関わりがない、数学っぽくない内容だと感じた方もいるのではないでしょうか。
中2データの活用は、コンピュータなどを用いてデータを整理する知識・技能を身につけるために導入されています。
小学校でプログラミング教育が始まったのと同じ「新しい学び」の流れです。
数学に苦手意識のあるお子さんにとって「数学というよりデータ処理だ!できる!」と前向きな気持ちになれる大チャンスです!
四分位範囲まとめ
- 「範囲」とは「データの最大値」から「データの最小値」を引いた差。
- 「四分位範囲」とは「第3四分位数」から「第1四分位数」を引いた差。
「四分位数」「四分位範囲」練習問題
ここからは、まとめの練習問題です。
A社・B社それぞれの「四分位数」「四分位範囲」を求めましょう。
【Mbps】は【メガビーピーエス】と読みます。
1秒間に送受信可能な情報量を表す単位です。
ここをタップで答え合わせ!
(A社の答え)
第1四分位数は15.5Mbps
第2四分位数は22Mbps
第3四分位数は34.5Mbps
四分位範囲は19Mbps
(B社の答え)
第1四分位数は4Mbps
第2四分位数は11Mbps
第3四分位数は16Mbps
四分位範囲は12Mbps
データの値を小さい順に並び替えることや、【単位】を忘れないことが大切ね!
「四分位数」「四分位範囲」まとめ
この記事では、【四分位数】、【四分位範囲】の順番で解説しました。
この記事で習うこと
・「四分位数」とは、データを小さい順に並べたとき4等分する3つの値のこと。
「第1四分位数(データ前半の中央値)」
「第2四分位数(データ全体の中央値)」
「第3四分位数(データ後半の中央値)」がある。
⇒例題にジャンプ!
・「四分位範囲」は
「第3四分位数」-「第1四分位数」で求められる。
中1で習った「範囲」との違いに注意。
「範囲」は
「データの最大値」-「データの最小値」
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次の記事では保護者世代が習っていない内容「箱ひげ図」について解説します!
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