【変化し続ける社会に生きる子供たち。幸せに生きるために必要な5つの力とは?】
東京都初の民間人校長(公立中学校)を務め、160冊以上の著書を持つ教育改革実践家・藤原和博が「人生を変える授業」をはじめる。
こんな保護者の方にオススメ
- 今の時代で求められる力が知りたい。
- 子どもが勉強嫌い。勉強がつまらなさそう。
- 自分の考えを表現する力をつけさせたいが、具体的にどうすればいいのか分からない。
この本でいう「勉強」とは、教科書に載っている内容ではありません。「よのなか」のことを学ぶ、全く新しい勉強です。
この記事では、大きなネタバレなしで本の魅力を紹介していきます。
本の魅力3選
これからの時代に必要な「5つの力」を学ぶ理由とともに知る
本の中で学べる「5つの力」はこちらです!
- シミュレーション力
- コミュニケーション力
- ロジカルシンキング力
- ロールプレイング力
- プレゼンテーション力
筆者は「何のためにやっているか分からない勉強はよくない(辛い)」と考え、これらの力を「学ぶ理由」とともに紹介しています。
中学生にも分かるような言葉遣いで説明されているため、初めて聞く力があっても大丈夫です。
例えばコミュニケーション力を学ぶ理由については、このような説明があります。
答えだけを盗んじゃうようなカンニングはよくないよ。だけど、誰かに聞くこと、相談すること、意見を交わすこと。これは、いわゆるカンニングとはぜんぜん違う、とっても大切なプロセスなんだ。
たった一度の人生を変える勉強をしよう
押しつけられる「勉強」が面白くないのは、あたりまえ
小学校時代のぼくも、先生にむりやり「これを読みなさい」と強制されて、模範的な読書感想文(つまり正解)を書くように押しつけられたからこそ、反発したし、読書が嫌いになってしまったんだ。
たった一度の人生を変える勉強をしよう
社会人になってから読書の面白さにハマったという筆者。子どものときは本や読書が大嫌いでした。
努力や根性が求められ、大人から押しつけられる「勉強」は面白くない。それが当然。
筆者は子どもの気持ちに共感しつつ、今と昔では社会の価値観が変わり、従来型の勉強だけでは通用しなくなったと述べています。
ちゃんと勉強していい学校に入って大きな会社に入れば安心。みんな定年まで同じ会社で働くものだ。
今は本当にそうすれば安心で、それが全員にとっての正解とは限らないと、子どもたちも気づいているはず。
この本で学べる内容は、「面白くない勉強」ではなく「新しい時代を生き抜くための新しい勉強」です。
「よのなか科」の特別授業に取り組む
「よのなか科」とは、筆者が東京都の杉並区和田中学校で民間人初の校長になった際に行った「実社会にふれる」授業のことです。文部科学省が推進するアクティブ・ラーニング(課題の発見・解決に向けた主体的かつ共同的な学び)に先駆けた内容となっています。
本の中では、「よのなか科」の授業の例がいくつか紹介されています。
ハンバーガー屋の例であれば「稼働率が高い店」「普通人口と昼間人口」「売上と利益の違い」「客単価」の考え方も登場します。
中学生が取り組むワークとしては、かなり気合が入っていると思いませんか?
大人の社会を覗いているようなドキドキワクワク感を味わいながら、楽しく取り組むことができそうです。
書籍情報
書籍名:たった一度の人生を変える勉強をしよう
著者名:藤原 和博
出版社:朝日新聞出版
発売日:2015/03/06
頁数:145ページ
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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